武藤敏郎総裁に反対する理由?

日銀総裁問題。テレビ等ではあんまり触れられていませんが、武藤敏郎氏は小泉政権下で財務次官を務め、小泉氏が進めた財政再建を支えた人なんですね。小泉氏が最も信頼していた官僚の一人だという話もあります。野党は「武藤氏は官僚出身だから。財務省出身だから」と言っていますが、武藤氏は次官を退任した後、5年間福井総裁のもとで日銀副総裁を務めた人。副総裁が総裁に昇格したってなんらおかしなことはないですし、ある意味規定路線とも言えるでしょう。(財務次官→日銀総裁というのはよくあることで、日銀総裁は福井総裁就任まで過去50年近く日銀出身者と財務出身者が交互で就任してきた)。それは反対する真の理由にはなり難いのではないかと思います。あくまで根拠のない推測ですが、今回の武藤氏推薦には、最近不穏な動きを見せている小泉氏が裏で絡んでいて、野党としてはこれをきっかけに、小泉竹中陣営が復活することを恐れるがゆえに、あそこまで強く反対しているのではないかとすら思えてきます。本来なら日銀総裁人事は民主党にとっては道路特定財源一般財源化の有力な交換材料となるはずです。期限ギリギリまでそれを待っているのかもしれませんが、そういう動きがなかなか表面化してこないし、鳩山氏も「道路財源との交換はありえない」と発言しているということは、よっぽど裏に何かがあると見て間違いないのではないでしょうか。