医療のIT化がうまくいかない真の理由

先日、情報系の授業の後で質問をしたらこっそりと教えてもらったのですが、医療のIT化がうまくいかない最大の理由は、IT技術者の質にあるのだそうです。銀行や証券会社、大企業などは業務のIT化を推進することで人件費を大幅に減らし、電子商取引や業務のスピードアップなどで利益を上げることができますが、病院では業務の大半が医業であることから、IT化を行っても事務員の人件費をわずかに減らせる程度でコストの削減にはあまりつながりません。したがって、IT化にかける予算も少なく、証券会社などが1000億円規模でシステム構築を行うのに対し、医療では大学病院でもせいぜい30億円程度の予算しか確保できないのが現状だそうです。そのため、優秀なIT技術者は大企業や銀行のシステム構築に取られてしまい、医療の方には優秀とは限らない技術者ばかりが担当する。さらに、医療分野では保険制度が頻繁に変更されたり、検査や薬の種類が多いため、非常に複雑なシステムになってしまう。ということで、トラブルやバグが頻発するなどして、医療のIT化はうまくいかないのだそうです。結局はお金の問題ということのようです。