株式会社参入について

コムスンが素晴らしいアイデアを思いついてくれましたw
これからは処分を受けたら名義変更で切り抜けましょうね、皆様。というか処分が下ったら中小業者はこういうことやるだろうなぁとは思っていたのですが、ここまで名の通った大企業がやるとは驚きです。医師も処分を受けたら名前と住所を変更して・・・・医籍番号があるから無理か。案外、社保庁のように医籍番号コンピュータ入力ミスとかでうやむやになったりして。

さて、介護という医療福祉分野における株式会社がこういう不祥事を起こしたことで、医療への株式会社参入にも多少の影響が出ると思われます。
内科開業医のお勉強日記:コムスンの処分骨抜きに思う・・・
まぁ、株式会社の参入、すなわち民営化する以上はローコストオペレーションと儲からないところからの撤退は当たり前なわけで、国鉄民営化後のJRが不採算路線を三セク化したり、廃線にしたことからも予想は出来ますね。つい数年前も広島を走る可部線の一部区間(可部〜三段峡)が廃線になって、僕も一人旅で山陰からぐるっと回って三段峡まで行きました。廃線になる線を追いかけたのはこの区間だけなのですが。三段峡はきれいでしたよ。写真を何枚か。

朝日に光る三段峡の入り口




今はなき三段峡

かつては三段峡駅に線路が複数あったため信号機がついていたのだが、使っていないため横に向けられてさび付いていた。可部線の衰退を示すかのよう

乗客の多くが廃線前に乗っておこうという鉄道マニアだった。ちなみに僕は山陰からバスで三段峡へ向かい、そこから可部線に乗った。

話がぶっ飛びましたが、株式会社化するということは当然、不採算部門は切り捨てられるわけです。何らかの形で。国鉄民営化のときもそれが問題になり、三セク化でけりをつけたところもありますが、つい最近も北播磨医療崩壊に呼応するかのごとく播磨地区の三セク、三木鉄道がバス転換を決めたり、北条鉄道の経営から小野市が撤退するなど廃線への動きが強くなっています。ギリギリうまくいっている三セクも信楽高原鉄道のように設備投資や人員がどうしても不足するため、大事故を起こして大変なことになることもあります。国鉄民営化20年。結局、不採算部門は最終的に廃止される・・・それが株式会社化の基本です。そして儲かるところはどんどん大きくなります。自由診療なんて儲かりますからねぇ。どんどん大きくなるでしょうね。それはそれで医療産業の拡大につながるので私自身は賛成ですが。

正直、最近医療なんてどうとでもなれという感じになってきましたねぇ。完全にLevel 5ですよ。ちょっとLevel 6に足を踏み入れているかもしれない。我々は患者のデマンドに応じて医療サービスを提供するだけ、それ以上のことはしたくない気分です。ニーズに応じる必要はありません。ニーズにいちいち応じていたら赤字が膨らむだけですから。採算で考えて供給可能なデマンドだけをサプライすればそれでいいわけです。発展途上国支援と同じ。

投資をするときは感情を抑えろ、といいます。ヘッジファンドではすべての取引をコンピュータ任せにしているところもあります。医療者もそういう冷徹で無味乾燥な行動をとるべき段階まで医療崩壊が進んでいるのだと私は感じています。特に心理面で。私にとってのPONRはとっくに過ぎてしまいました。大学入学前は、日本型医療にあこがれも感じていたのですが。