事故の遺族の主張をどう扱うべきか

マスコミの問題の中で、「マスコミは常に遺族の味方をする」というものがあります。例えば、福知山線脱線事故でも、多くの記事は遺族寄りです(もちろん、JR西が企業としてひどいからというのも一因はあるんでしょうけど)。医療事故ではいつも現場の医者が祭り上げられます。では、なぜマスコミは遺族の側にたつのか?いくつかの要因を考えてみました。

  1. 遺族とは大切な人を失った人々であり、その悲しみは絶大であることから、遺族がたとえ少々過激なことを言ってもそれを批判するのは難しい
  2. 遺族は悲しみというエネルギーを意見発信ということに全力変換するため、マスコミが取材すれば必ずネタになるようなことを話してくれる(情報発信量が事故を起こした側に比べてはるかに多い)
  3. 悲しみという感情は多くの人の同情を誘いやすいために、遺族の立場に立つと記事が売れる
  4. 一方、事故を起こした側は法的問題を抱えており、うかつなことが言えないので、記者が取材してもノーコメントであるなど記者にとってはあまりおいしくはない
  5. 実際に事故を起こした側に、その件以外にも改善すべき課題(それは必ずしも起こした人の問題ではなく、システム的問題だったりする)がある場合が多い

この辺でしょうか。