医療事故調に遺族部門の設置を提案します

奈良事件、他のブログとは一線を画しまして、僕はどちらかというと遺族に対して踏み込んだ発言をしたわけですが、今回の問題はただ遺族を諭すだけでは解決しないという思いもあって、新たな提案をさせていただきます。
それは医療事故における遺族に対する公的なサポートのシステムです。
今回はお産というだけで、被害者の裁判を支援すると公言している某団体が近づき、あの遺族を間違った方向へと導いてしまいました。そういうことがないように、遺族に対する医療事故のサポートを公的に行うシステムが必要だと思います。実はこれは航空鉄道事故調などでも同様の問題を抱えていて、鉄道事故調発足の運動を展開していた信楽高原鉄道事故遺族団体TASKは、アメリカのNTSB(国家運輸安全機構)にならって事故調発足と同時に遺族を公的にサポートする機関を設けるよう強く主張していました。NTSBは高速道路での自動車事故も扱っているということで数的な問題もあって、実現には至っていませんが、医療の世界でこれを実行する価値はあると思います。特に無過失補償制度が導入されると、不満を持つ遺族も多いと思うので、これらの遺族に対し医療の本質を理解してもらい、その上で今の体制の下でどういう改善が出来るかということを医療側、遺族、行政、弁護士などが話し合うという場があってもいいはずです。医療事故調の附属機関として遺族サポートの部門を作ることを私は提案したいと思います。