高校の人脈

私の場合は出身高校が有名高校なので、どうしてもその界の有名人が先輩だったりするわけです。村上世彰氏もそうですしね。もちろん、直接お話しする機会は滅多にないですが、何かあったときに心強く感じるのも事実です。

これは私の推測ですが、村上ファンドが仕掛けた阪神電鉄株問題に、かなりこの人脈が関わっているのではないかと思っています。
FACTAという経済雑誌の編集長ブログに掲載されていたことですが、阪急HDの角社長は村上氏の10回上です。そして、阪神側で村上ファンド対策に一番奔走し、経営統合前夜で悔しくもガンで亡くなられた阪神の取締役だった方は、村上氏の7年先輩。もちろん、あの問題は多くの人が携わっていたことは否めない事実ですが、どうやら各組織のキーパーソンにどうもあの学校の人脈というのが関わっていた感が否めないんですね。FACTAの編集長ブログには角社長が「あいつ(村上)は高校の後輩として恥ずかしい」みたいなことを言っていたとも書いてあります。恐るべしです。

で、明日からお世話になる某省に僕の先輩がいないかなぁ・・・と卒業名簿を探していると、8人程度が在籍。目に飛び込んできたのはどこかで見た名前。事務方のトップの方でした・・・。恐ろしい。
ちなみになぜかうちの高校出身の政治家というのはあまりいません。モトケンさんのブログにも書いたことですが、この高校出身の人間は多くの人から支持を得るような八方美人的世渡り上手というのは少なくて、ちょっとクセが強く自分の主張を押し通すという性質が強いので、有権者から広く支持を得ないといけないような政治家は少ないのだと僕は思っています。スキャンダルが出るたびに全く実のない下らない議論ばかりをしている政治家自体に魅力を感じないのもあるでしょう。それよりは官僚となって、日本のシステムを作っていく方がよっぽど楽しい仕事なのだと思います。

その点、私は政治家中心の政治というのは日本では成り立たないし、そんなことをすると非常に危険ではないかと最近思っています。トルコでの現地ガイド(トルコでは先週選挙があり、中道右派のAKPが圧勝した)もどこの国も同じだと愚痴っていましたが、「やってはいけないことを平気でして、やるべきことをやろうとしない政治家」はただの飾りで十分です。失言で与野党とも右往左往しているような政治家たちに日本を任せることは出来ません。天下りして高給を取ってもらっても結構ですから、優秀な人間に官僚兼実質的政治家として日本の戦略を考えてもらう方がいいと思っています。今の官僚の問題は、天下りなんぞではなく日本の官僚が縦割り行政の中であまり官僚同士でコミュニケーションや全体としての統合が取れていない点です。それさえ解決すれば日本においての政治家の存在意義はもはや、官僚の暴走に対するチェック機能以外はほとんど消え去るといっても過言ではないかもしれません。

正直、一般市民からもこういう下らないスキャンダルにうつつを抜かしている与野党の政治家達を痛烈に批判するような大きな動きがなければ、最近言われているような政治家中心・官邸主導の政治が成功することはないと思います。マスコミと一緒に踊って、スキャンダルに悪乗りしているような市民ではいけないのです。