グーチョキパー

厚労省障害保健福祉部の障害者団体DM問題のおかげで、私が口をすっぱくして何度も言ってきた
「官僚と政治家と国民はグーチョキパーの関係である」
ということ(もともとは旧大蔵官僚が言ったらしい)の意味が理解されるようになってきました。

○官僚>>国民
 省令、規則、通知、許認可権などを駆使して国民生活をコントロール
○国民>>政治家
 選挙で負ければ終わり
○政治家>>官僚
 特に与党系議員が圧力をかければへこへこと従い、便宜を図ってしまう

政治家>>官僚の関係が多くの国民には理解されないわけですが、それは政治家の欲求不満をマスコミが垂れ流しているから。
実際には大物の政治家が圧力をかけると官僚はかなり弱いのです。官僚たちが考えた法律を通すのは国会議員ですし、官僚の人事にもある程度政治は絡むからです。でも、当然官僚にも絶対政治家には干渉されたくない部分(天下り制度等、自分達の人生がかかっている)というのが少しあって、そこでは必死に抵抗するので、「いつものコントロールが効かない!」といって政治家が吠えるわけですね。その部分だけが国民に聞こえてくるので、「官僚は政治家のいうことを聞かん!」と思っているだけの話なのです。
(正直、国民がバカなのは天下り批判は存分にしているが、それが官僚一人の人生にどういう影響を与えるか想像できていないところ。彼らの立場に立とうとしないという、国民の想像力不足が天下りを無くせない大きな原因であることに間違いはないですね。官僚が冷たくて想像力がないとよく言われますが、それは国民とて同じことなのです)

問題はマスコミの立ち位置です。どう考えても
○マスコミ>>国民
 マスコミのマインドコントロールに易々と引っかかる(これは国民がバカだからかもしれない)
○マスコミ>>政治家
 スキャンダル報じられたら愛知県名古屋尾張
○マスコミ>>官僚
 官僚バッシング。制度について恣意的な報道をされたらややこしい

マスコミが直接的権力は握っていなくても強い立場にいるようにも思います。
ということで、日本を変えるためには日本政治のアンバランスの元凶となっているマスコミを徹底的に叩かなくてはいけないわけですが、「マスコミの弱みってなんだろう?」と考えたときに思い浮かぶのが

  • スポンサーの契約打ち切り
  • 地上波テレビの乱立(放送周波数の開放)
  • 記者クラブ制度の廃止

この3つぐらいでしょうかね。
1つめはマスコミの資金源を絶つことです。これにはスポンサーとなっている大企業の協力が必要です。先日、当時のトヨタ奥田会長が連日の厚労省バッシングに対して「何か報復でもしてやろうか」と言っていましたが、それなんかも一つの手ですね。
2つめは、現在のマスコミの既得権ともいえる電波の送出を多様化することです。多くの先進国の主要都市ではテレビの多チャンネル化が進んでいて、地上波でも15〜30チャンネルぐらいあったりします。ジャンル別専門チャンネルだけでなく、年代別にターゲットを絞っているところもあります。こういう風にたくさんチャンネルがあると、インターネットをしていない老人も相対する主張があちこちから流れてくるというカオスな状況を目の当たりにするので、マスコミによるマインドコントロールが緩和されると予測できます。(最近常々思うのですが、人の頭を賢くさせるのはややこしい状況に直面した時だと思います)
3つめは、マスコミの情報源を一般に公開することです。記者クラブ制度というのは大手、準大手のマスコミ記者だけが中央省庁や大企業の記者会見に参加でき、独占的に情報を得られるという制度なのですが、中小の週刊誌やフリーランスの記者が締め出されるため、多様な記事が書けないという問題が発生しています。つい最近まで世界の主要国で記者クラブ制度があるのは韓国と日本だけだったのですが、韓国もすでに廃止され、唯一日本だけが記者クラブ制度を維持しています。

当然、これらを行うためには「マスコミの立場も考えなくてはならない」わけで、そこがまだ自分ではよく理解できていないというか、思いつかない部分なんですね。どうやったら大手マスコミ職員の権益をある程度守りつつ、マスコミの弊害を少なくしていくか・・・マスコミの内情を知らないですから、いいアイデアが思いつきません。