社会のルール?

よく使われる文言ですが、そもそも1億人も人間がいて価値観も多様化しているのに、法律に定められたただ一つのルールが果たして正しいのかという疑問はいつも付きまといます。私は原則として社会のルールというのは正しさを表すものではなくて、便宜的なものとしか思ってませんし、当然間違っていたり、もっと許容範囲を広く取るべきだと思うものはいっぱいあります。だから原則としてルールは守った方がいいが、時には刑罰を覚悟して破るべきであると説いています。

また、ルールが存在することによってそれを管理する政治家・官僚や、一部の人間に利権が発生しているという側面を見ても、法律が増殖する現代に於いてはルールは少なければ少ないほど優秀な社会になると考えています。どこまで「異常さ」を許容できるかにもよりますが、破る人が少ない不必要な法律や世間を二分するようなcontroversialな法律はどんどん廃止すべきです。もはや人々の価値観がだいたい同じで、ルールが正義だった時代はすでに終わりました。裁判だって正しさを争うものではない。判決理由に示される裁判官や裁判員の価値観には疑問に思うところも多いですし、誤ったあるいは古い価値観だなと思う判決も多いのです。結局のところ裁判も便宜にしかすぎず、正義ではありません。国家が裁判をもって価値観や正義をコントロールできると考えているとすれば、そんなものはクソ喰らえです。

というわけで、私は「社会のルールは守るべき」とお上にすぐに迎合して安易に発言する人々を軽蔑しています。与えられた価値観を鵜呑みにするんでなくて、自分の頭でもっとよく考えてから言ったら?