エラーと安全
さて、無給の仕事から解放されて色んな本を読みたいと思っている今日この頃ですが、最近思うところがあって、今日は神戸市の図書館から「安全学」に関わるものを借りてきました。人の命を扱う医療従事者・病院管理者は常にその辺の認識が必要になるわけで、医学生も様々な分析手法とその考え方を学ぶ必要があると思います。
今日借りてきたのは
- 作者: 石橋明,黒田勲
- 出版社/メーカー: 中央労働災害防止協会
- 発売日: 2006/02
- メディア: 単行本
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- 当事者エラー
- 組織エラー
の2要素があり、当事者エラーは指摘も簡単でよく研究されているが、組織エラーは対象とする範囲が膨大である上に、潜在的、しかし非常に重要であるのだが、研究が進んでいないということ。
エラー対策には二種類あり、
- エラーを防止する対策であるエラーレジスタンス
- エラーを許容する対策であるエラートレランス
があるということ。あとはバリエーションツリー分析、M-SHELモデルなどは面白かったように思います。
印象に残ったのはリスクマネジメント、すなわち「予防安全の活動」は「最後の勝利なき長期のゲリラ戦である」という東電の人のコメントでしょうか。これは日常業務の中で常に潜むリスクを掘り起こしていかねばならないということを端的に表現したものだと思います。事故を予防するというのは本当に地味で忍耐が必要な作業だと思います。たぶん、こういう活動を続けるためには管理者がやはり安全についての深い理解と興味を持っていることが前提条件なのかなと思います。