理の視点、医工農の視点

理学部と医学・工学・農学部の視点には大きな差があることをここ1週間、痛感させられています。基本的に実学、職人さんである医・工・農は「〜に役立てる」「〜に使う」を最終的な目的としています。しかし、理学の人々は「〜が分からないから知りたい。以上」というもので、応用的な目的はありません。この差は互いが議論するときにかなり大きな障壁となります。僕はどちらかというと医学部の他の人々とは違って、純粋に疑問を追究する理学も好きなタイプなのですが、それでも相当のギャップがあります。いまいる研究所はM.D.の人も何人かいますが、彼らはそういう視点をもてない医者をバカにしているというか、応用面を前提として行うアプローチはくせ者だと考えて医学界を飛び出してきた人ばかりです。

もっとも、僕自身も「患者のために〜」とか「〜病の治療のために」と強く主張する先生は好きではないんですがね・・・・。ある程度、遊び心がないといけないとは思っています。だいたい、宝物は目的を持たないものから生まれてくることが多いのですから。

まぁ、この辺を融合できれば大きな価値が生まれるなぁなんて思っているのですが。やっぱり医者世界に視点が狭まってしまうとダメですね。色んな視点が学べるのは非常に有意義です。