言論弾圧ではないのか?

<ネット流出>掲示板に書き込み、侮辱容疑で医師を書類送検
m3comが医師専用掲示板である以上、これは言論弾圧と捉えてもしかるべきでしょう。
大淀事件での遺族の行動は、このブログでもかつて指摘しましたが、奈良県の産科医療を悪くする方向にしか働きません。もし本当に遺族の思いを実現するなら、残念ながら遺族は自らの行動を改めなければならない状態にまで事は進行してしまっているのです。これは遺族を批判するというよりは、現実としてそういう状況が目の前にあるのだから「実利を取る」「損して得とれ」という意味で、私はこのアドバイスをしたつもりです。(実は最近の一部医療ブログに対する私の厳しい目もこれと同じ意図が大半です。建前よりも実利を取るべきだと思うから、「官僚ではなく政治家に言うべき」とか「一般国民の目も気にするべきだ」と書いているわけです)

今回、書類送検された医師がどのような書込をしたか、私はm3com掲示板にはアクセスできないために知る由もありませんが、大淀事件に関しては遺族の対応が結果として、意図に反して日本の医療システムに相当の悪い影響を与えているという事実にほぼ疑いはないと考えられます。送検された医師はそれを言いたかっただけなのではないかと思うのですが、それすら書類送検されている状況を見ると日本はもう終わったのかなという気もしないではありません。医療が崩壊しようとまだ日本に希望は持てるとは思いますが、このような言論弾圧となると社会にとっては最悪の結末が訪れつつあるといっても過言ではないのでしょうか。ミャンマーと全く変わらない状態が日本でも警察を中心として、徐々に形成されているのではないかという気さえします。

今回、小さな政府で公務員の削減計画が発表されましたが、唯一、国税と治安に関しては増員が図られています。防衛庁防衛省になりました。防衛省と警察はキャリア官僚にとっては出世が早い「おいしい」省庁として近年人気が高まっています。一方、厚労省が今年東大出身キャリアがゼロだったように、一般の行政機関から東大出身キャリアはますます離れている始末です。このままいくと日本は軍と警察が権力を握る構造になるのかもしれません。