ヒトの細胞でiPS

人間の皮膚から万能細胞 京大教授ら、再生医療へ前進

山中先生のiPS細胞そのものは、1年ほど前にとても話題になりましたが、今回はマウスではなくヒトということで超ビッグニュースです。

ちなみにマウスのときの論文は
Induction of Pluripotent Stem Cells from Mouse Embryonic and Adult Fibroblast Cultures by Defined Factors

今回はMouseの部分がHumanに変わって
Induction of Pluripotent Stem Cells from Adult Human Fibroblasts by Defined Factors

すごいですね!マウスの論文が出て1年ちょっとでヒトにまで応用できるなんて。

理研CDBや再生医療関連の研究開発施設がポーアイに集結していることもあり、多能性幹細胞による再生医療はずっと注目していました。個人的には将来、基礎にいくにしろ臨床にいくにしろ、これに関連した分野をやってみたいなぁと入学以来ずっと思っていたのですが、この成果をきっかけに本当にぐっと研究が進みそうです。もっとも、この研究成果も4つの因子の中にc-Mycというがん遺伝子が含まれたりしていて、必ずしも安全とはいえない面もあるのですが、将来的には細胞レベルできちんと制御できて、できれば人工臓器をつくれるぐらいまで持っていければいいですね。本当に将来の夢が広がりますね。

ちなみに山中先生はうちの大学の先輩です。ということで、2006年のiPSの論文は今年から細胞生物学の論文購読の課題の中に入っているそうです。ちなみに前いたラボの教授の取り計らいもあって、先生とは何度かお話をしたことがあります。