現場を知らない

「現場を知らない」というのは専門の人間が非専門の人間に対して使う言葉ですが、その非専門の人間の専門分野については先ほど専門だった人間は「現場を知らない」人間になるわけです。私が「現場を知らない」という言葉をあまり使いたがらないし、将来医師になっても出来る限り使いたくないと決意しているのは、その言葉は常に自分に返って来るからです。それに気付かずに「現場を知らない」と論評しても意味のないことだと思います。それぞれの分野にはそれぞれの現場があるのです。たとえ会議室であっても、それは「会議室」という現場なのです。現場の方が自由にネット上に発言する機会を与えられているだけ、立場としては有利です。

「現場を知らないから〜するな」ではなく、現場を知らない人間と現場を知る人間が同じ土俵で議論できることが重要です。そこを間違えれば、会議室だけでものが動いてしまう昨今の惨状と同じ失態を犯すことになるでしょう。排他主義は永久に成功しません。