こっちの方が気楽かも

ヨーロッパ人が忙しくない追加的理由
先日の続編だそうですが、日欧のサービスの違いについて指摘しています。なるほど、確かに欧米ではたまにニコニコして商品を渡してくれる店員もいますが、大抵は「Thank you」程度で終わってしまいますし、「あんた終わり。はい次〜」という感じで次々と客をさばいている店員もいます。この記事で指摘されるほど酷ければ少し非効率かなという気もしますが、なにも普通の客にいつもニコニコしてくれなくても十分だというのはよく思います。特にコンビニ。最近は客の争奪戦が激しいからか、「袋にお入れしますか?」とか最後は頭を下げて「ありがとうございました。またお越しください」と丁重な挨拶を受けるのですが、コンビニってそもそもぱっと来てぱっと買ってぱっと帰るってのがコンセプト。「まいど」の一言で十分な気がします。逆にあまりに丁寧にされると客の方まで気を使ってしまう始末。気を使うというのは結構エネルギーを消費することですし、気を使いすぎて精神的に病んでしまうヒトも多いわけで(私もその気はある。ネットでは別ですが)、ちょっとした買い物で双方ともエネルギーを消費しているのが日本の実態のようにも思います。

最近ではこういう実態も
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金品要求に教師糾弾のビラ 「モンスター親」に苦悩する学校

そもそも、客は神様なのか、私にはそれは非常に疑問に感じます。もともと、経済の視点からいえば客と店との関係は取引を行うことです。すなわち、客は金を払い、店は商品を渡す。ただそれだけの関係で、両者は基本、対等であるはずです。従って、客が払うマネーというのは店から渡される商品やサービスと相応に等価である必要があります。逆に言えば、客が払うマネー以上のことはする必要がありませんし、取引の原則に反します。神の手が支配する取引において(考え方だけとはいえ)客と店に天と地ほどの立場の差を与えるのは経済的な非効率を生み出す元です。現に上のような現場では、一部のモンスターが生み出す非効率によって崩壊するところも出てきています。「客は神様ではない、客は客なのだ」という思想を広めなければ、日本のサービス業全体が崩壊することにもなりかねません。