外科と内科の文化の違い

ここ2日ほど京都に行っているのですが、今日から同じ分野の外科系の学会もあり、ビデオシンポジウムなるものを見てきました。まぁ、内科系のややこしい、ある意味chaoticともいえる代謝マップに比べれば外科系は「この動脈を切って、縫い付けて」の世界なので素人にもすごく分かりやすかったのですが、討論を聞いていると内科と外科では文化が全然違うな〜ってことも感じました。

内科系では最後に「質問はございませんか」というとなかなか手が上がらずに、座長が仕方なく質問しているようなところも多いのですが、外科系では次々と手が上がり、しかも質問よりは自分はこう思うというような意見が多いですね。しかもこれが結構、演者の術式を露骨に批判したりするものだったり、逆に支持するようなものだったりするので、聞いているだけでもかなりハラハラします。そこに座長が「問題はこの術式かそれともあの術式のどちらがいいかですね。どんどん意見してください」と、さらに対立を煽ってたりとか・・・・。最後は真ん中で落ち着く方向には向かうのですが、ここまで主張が露骨に対立する学会というのは基礎や内科系ばかり見てきた人間にとっては初めてでした。これが外科の文化なんですね。ちなみに対立というのは首を開けて手術(CEA)するか、ステントでやるか(CAS)という話だったんですが。

入試の面接のときにSNPの話を聞いて感動したという話をしたら、内科の先生から「中村祐輔先生は外科の先生でしょ。内科ではあの先生とは違う考え方をするんですよ」とコメントされた意味が今になってなんとなく分かる気がします。