「こんな国はいらん」

テレビを見てると後期高齢者医療制度に関してとある老婆が「こんな国はいらん」と言ってましたね。若い人の中には愛国心なんて微塵もない人が結構いるわけですが、とうとうそれが高齢者にも波及してきました。個人的には日本を一度リセットするのにそういう非愛国的態度というのは非常に大事だと考えているのですが、思っていた以上に急速に日本が崩壊するかもしれませんね。

医療崩壊や農業崩壊を皮切りにして、日本が様々な矛盾を抱え込んで崩壊するという言説もまんざらウソではなさそうです。
個人的にはどうなるか楽しみにしてますが。

一方別のテレビでは、少子高齢化に対応する一つの手段として移民の特集をしていました。移民を受け入れたはいいが、移民同士でコミュニティを形成するあまり、その国の言葉がいつまでたってもしゃべれないとか、それゆえに2世が就職の機会に恵まれない、伝統文化が失われる、その国の中に別の国ができてしまうというような現象が発生しているということでした。

果たして日本で移民が実現できるのか、国民性の観点からは疑問に思うこともあるのですが、先日示した高齢化のグラフからも分かるように、このままでは若い世代が持ちません。どの世代も文句を言いながらご一緒に沈没するか、伝統文化が失われるリスクを負ってでも移民を受け入れるか、それとも極右が台頭して戦争でも起こそうとするのか、どのみち今のままでは日本に残された選択肢はあまり多くないように思います。

ちなみに、文化祭準備ということで最近2回ほど母校に顔を出して様子を見に来ている(というか、人手不足なので手伝っている)のですが、とある後輩からこんなことを聞かれました。

「最近、入院した祖父が絶対に医者にはなるなと言ってました。vvvfさんは何歳ぐらいまで生きれると自分では思いますか?」
「正直、あと30年ぐらい(50歳頃)かなと自分では思っている。まぁ、この調子で医療情勢が続けば過労死したって全然おかしくないし、もはやそういう運命なんだろうとあきらめてるよ。そんなに長く生きても仕方がないしね。仕事をしないで死ぬより、何か仕事し続けて死んだほうがマシ」

「何歳まで生きれると思いますか?」とは随分と単刀直入に聞くなぁと思ったのですが、自分が思っていることを正直に答えさせてもらいました。それが本当になるかどうかは別ですがね。人間って案外しぶといようで脆かったり、脆いようでしぶとかったりするもんなんで。

しかしながら、最近よく思うのは「75歳まで生きたら大往生だよなぁ」ってことです。1世紀の3/4も生きるわけですからね。「よくここまで生きた!頑張った!」と思いますよ。後期高齢者医療制度もそうですが、働けなくなったら後は社会情勢の動くままに流されるわけですし、日本の場合は成長しきってしまっていますから、後は横ばいか落ちるだけ。見ていて楽しいことはないと思うんですよね。むしろ生活が苦しくなって大変になるでしょう。

実際、医学部の後輩と話をしていて彼女の口から飛び出したのは「これからの日本で高齢者が喜ぶような制度を期待するほうが間違っていると思う」という節でした。医学部生がこう言っているぐらいですから、高齢者+これから高齢者になる層も甘い期待はせずに日本の現実を直視するべきだと思います。

さらに私見を言わせてもらえれば、野党なんかは「長寿を喜ばない」といいますが、長寿であろうとなかろうとよく生きたこと、そのこと自体が一番大事だと思うんですよ。長ければいいに越したことはありませんが、必ずしも長ければ全て良しとは限らない。自分の中でのQuality Of Lifeがある程度保たれてこその長寿。その視点をなくして「長寿を喜べ」というのも強引な誘導のやり方だと思います。人生の本質に関わる大事な問題を扇動的な語句を用いて政争の具にしようとする民主党共産党もトンデモです。

自民党政権で現状維持されても困りますが、民主党にも政権は渡したくありませんね。高齢者のみなさんも民主党が唱える「うまい話」に騙されないようにしましょう。民主党はあんなことを言っていますが、実は政策マグナカルタでは高齢者医療費の抑制を謳っていたりします。そういう政党ですから。