煙草1000円問題を見るときに注意しなければならないこと

自民党の中川氏が煙草1000円の提案をしてから、財政面の問題や健康面の問題について色々な研究結果が各所から出されていますが、注意しておかないといけないのは、学者によって立場が異なるということです。たとえば煙草好きの学者であれば、「値上げしても意味がない」という意図を少なからず持って研究を行うでしょうし、煙草嫌いの学者であれば「煙草を減らしたい」という意図を持って研究しているわけです。さらに研究者が医療面のバックグラウンドを持っているかによっても研究の方向性は異なっています。医学系のバックグラウンドを持っている人は、学生時代から煙草が健康に害しか与えないことは口をすっぱくして言われ続けてますので、よっぽどの変わり者でなければその前提を元に研究を行います。しかし、経済面だけのバックグラウンドで医療面のバックグラウンドを持たない研究者であれば、そういう意識はなく、むしろ煙草の経済効果に重点を置いて研究をしていることもあります。

新聞等で色々な研究結果が報告されていますが、少なくとも主任研究者が喫煙者であるかないか、どういうバックグラウンドを持っていて、喫煙に対してどういう考え方をしているかを明確に記載しなければ研究結果に対する正確な評価はすることができないでしょう。

ちなみに私は非喫煙者(喫煙暦もなし)、喫煙には基本的に反対的です。ただし、ある程度個人の自由というのはあるわけで、受動喫煙が起きないような対策を取った上で、隔離された場所で喫煙するのは許容してもよいと考えています。歩きタバコをする人間がいる限り、喫煙には嫌悪的です。携帯酸素ボンベとチューブを引き連れながら、全面禁煙の病院敷地内で歩きタバコをするのは絶対にやめていただきたいと思います。