サミットの先に

正規雇用が増え、アキバのような事件が頻発するこのご時勢からか、最近プロレタリア文学が人気なのだそうです。ワーキングプアーと呼ばれる人々の中には「希望は戦争。戦争が起きないと格差は覆せないから」と主張する人もいるそうですね。世界的にも原油や食料価格の高騰から途上国を中心に社会情勢が不安定になってきています。そんな中で例の洞爺湖サミットが開かれているわけです。従って主要議題は温暖化と同時に食糧危機や原油価格の高騰というのもあるみたいですね。

個人的に第三次世界大戦は近いかもしれないと思っています。過去の教訓からして、グローバル化が進展したあとには必ず格差が拡大し、結果として何かを「持てる者」、「持たざる者」の間で埋めようのないギャップができて、それを解消しようと戦争になる。第一次世界大戦は領土や植民地などを巡って争われました。第二次世界大戦第一次世界大戦の後始末的な戦争ではありますが、日本の太平洋戦争の場合、原油などの資源を巡って争いが行われました。グローバル化と格差、そして戦争。これらは一見関連がないように見えて密接に関係しているのです。
今度は何を巡って争われるのでしょうか。食料でしょうか、水でしょうか、それともやはりエネルギーなのか。戦争は決して望むべきものではありませんが、巻き込まれたら応戦せざるを得ません。常に最悪を想定しておくことが重要です。戦争の仕方は第一次世界大戦第二次世界大戦とは全く異なる様相を示すでしょう。制御技術の発達から無人攻撃機や戦車が開発されています。となると、ますます工業用資源を確保できるか、ということが勝敗を決めることになるかもしれません。窮地に追い込まれた乏資源国は最終的にはテロリストと同様「汚い爆弾」や生物兵器に手を染めることになるでしょう。生物兵器は製造が簡単で多数の被害を出せるため貧者の兵器と呼ばれています。一応禁止条約はありますが、世界的な戦争が行われれば無視されるでしょうし、最悪、テロリストに資金と材料を提供してやらせれば、国家の直接的関与はないと言い張ることが出来ます。

戦争が起こると医学が発展するといわれています。銃撃戦が主体の近代の戦争では負傷した兵の手当てから外科や麻酔が発達しました。もし、今度の戦争が生物化学兵器が使われるものだとすれば、内科やウイルス学が発達することになるのでしょうか。