北陸新幹線

先日用事があって北陸本線を使ったのですが、富山や金沢では北陸新幹線の高架が建設されていました。長野“行き”新幹線が金沢まで延伸されるのは2014年なんですね。九州新幹線の完成が2011年頃、東北新幹線青森延伸が2011年春、北海道新幹線開通が2020年とされていますから、ここ10年ぐらいは新幹線開業ラッシュになりそうです。
高速道路が出来ても感覚的な距離感はそこまで縮まらないのですが(どうせ100km/hでしか走れないし)、新幹線があるのとないのでは距離感が全然違います。北陸新幹線が通る飯山という田舎町がありますが(野沢温泉の近く)、現在在来線で行こうと思えば春でも雪が残る超ローカル線に乗らなければなりません。大阪からの遠距離感は北海道並です。北陸新幹線ができると金沢から新幹線に乗ればいいので、距離感は仙台並に近づきます。おそらく野沢温泉へ行くスキー客も増えるのではないでしょうか。
一方で富山や金沢から関東圏が近くなることで、都市部の商業・産業ではストロー現象も懸念されます。多様性こそがグローバル世界、フラット化された世界で先進国が生き残る唯一の道だけに、東京一極集中や一部都市への一極集中は日本の国力、特に創造力の大幅な低下を招くことでしょう(日本は国民がマスコミに踊らされやすい上に、マスコミが東京の情報を中心に流すので、若者を中心に妙に東京志向が高く、地方の多様性というグローバル社会での強みを逆につぶしてしまっている。結局、江戸時代から現代に至るまで歴史上の至る所で弊害を引き起こしてきた日本人の「お上」意識が、日本がグローバル社会で弱体化している真の原因であることは疑いの余地がない。ちなみに多くの国民が正義と考えている官僚批判もその根底には自らの「お上」意識があることを忘れるべきではなかろう。本当に「お上」意識を捨てた人は自立を求めるものである)。

各新幹線開業が何をもたらし、何を奪い去るか・・・注目しておく必要がありそうです。