金子勝は左の顔

前に紹介したPolitical Compassとは若干違いますが(ちなみに今再度やってみると、Economic Left/Right: 1.75、Social Libertarian/Authoritarian: -1.95で経済的には若干右(新自由主義)、社会的には若干左(自由主義)で穏健な自由右派)

という対立軸では、金子勝国家主義経済+福祉重視の経済学者として有名ですが、私はあの人の顔を初めて見た段階で「これは左だから支持しないでおこう」と思いました。左翼にはどうも左翼の典型的な顔というのがあって、私が教養時代にとった授業の教員がまさにあんな顔だったんですね(裏シラバスには「その教員は左だから左っぽいことを書くと点数が高くなる」と書いてあった)。顔で人を判断するな、とはいいますが、共産主義運動に携わってきた一部の人々の顔というのは多少似ている面もあるのです。実際に、wikipedia金子勝を調べてみると「学生時代に共産党系の学生運動に携わっていた」という趣旨の記載があります。根っこは共産主義者ですし、共産主義者の考えで福祉重視を謳うので私は彼を支持しません。私が福祉重視の人々で支持するのは、破壊的想像による自由主義経済の回転をさらに加速させるために、セーフティネットとしての社会保障を充実させようとする人々のみです。日本ではなかなかそういう人はいないんですけどね。アンチ小泉か親小泉かという視点で、国家主義経済+福祉重視あるいは自由主義経済+福祉軽視の2タイプが多い。だから、自由主義経済を唱えると、すぐに人間軽視だとかそういう議論になる。関係は多少はありますが基本的に別次元の話です(要するに社会保障に関わる経済領域とそれ以外の経済領域は原則的に分けて考えるべきだということ)。馬鹿馬鹿しいったらありゃしません。そういう「小泉」に執着した近視眼的で短絡的な捉え方しか出来ないからいつまでたっても不毛な議論が続いているんだろうと思います。