コンタミの可能性は?偽陽性の可能性は?

国内初の人・人感染か 新型インフル
新聞の書き方では新型インフルPCR検査がどのように行われているか、よく分からないのですが、一般的にPCR検査では検体に配列特異的なプライマーを入れ、増幅するかどうかをみることで結果を判定します。インフルエンザの場合、ウイルスの遺伝子はRNAに保存されているので、普通のPCRではなくRT-PCR(RT:Reverse Transcription)が行われているはずです。インフルも色々株があるので、普通のRT-PCRではなく、Multiplex RT-PCRが行われている可能性もあります。
もしかしたら、nested PCRを使って、さらにそのPCRプロダクトをダイレクトシーケンスしているのかもしれませんが、その場合、もう少し時間がかかるような気がします。
一般的にPCRでは核酸を増幅させるので、微量でもコンタミがあるとそれだけで結果がおかしくなることが多々あります。今回の件も、大慌てする前にまずコンタミや検体取違えがないかどうかを確認し、さらには偽陽性でないかも検討してみる必要があるでしょう。どうせ本物であったら、すでにあちこちに拡散している可能性が高いでしょうし、休校などの措置をとるとすれば来週初めからになりますし。
訂正:授業だけではなくて課外活動があるので、休日でも「休校」は行われるようです。
ちなみにどうでもいいですが、疑い検体はこんな培地に入れて輸送するそうです。

市販の細胞培養培地(MEM 培地、199 倍地など)またはPBSに最終濃度0.5%のBSA、
ペニシリン(100-500U/ml)、ストレプトマイシン(100-500 μg/ml)、ゲンタマイシン(100
μg/ml)およびアンフォテリシンB(2μg/ml)を添加した液体(地方衛生研究所で作製)。