麻生氏間違った発言

ことこまかにコメントするのも面倒なのですが、上の記事に並べるように書くことで、私の考え方や価値観がよく伝わると思うので、書きます。
首相が配慮欠く発言、鳩山代表「また失言」と街頭で批判
「高齢者には働くしか才能がない」
働ける人は遊ぶ能力を持っているし、遊びがないと働けないのが人間です。遊び心から良い仕事が生まれることもある。遊びと労働はセットであるべきだし、そういう時間を確保するのが管理者の役割でもあります。人間に対する考え方が根本的に間違っていますね。

私は同じ人間ばかりがトップになり政策も一辺倒な民主党よりも、多様な人材が次々と現れては内部分裂すら起こす自民党の方が政権には相応しいと思っていますが、麻生氏は替えたほうがいいかもしれません。

ちなみにどこかのニュースで見たのですが、若い人ほど民主党よりも自民党を支持する傾向にあるようです。ちゃんと分かっているからでしょうね。民主党は社会を壊すスピードこそ上げれども、社会を再生させることは無いということを。

今後、自民党であれ、民主党であれ社会の根幹的なものが壊れていくのは間違いないです。今まで日本が歩んできた時代の流れが構造的にそれを決定付けています(それがポストモダン。その後はおそらく内外圧によるラジカルな社会のリセットが行われるでしょう。そうやって歴史は螺旋を描きながら繰り返すのです)。しかし、そのスピードを早くするか、遅くするかは国民はまだ選択をしていません。自民党は「改革(≒解体)」自体は放棄しませんが、そのスピードはゆっくりです。一方、民主党は一種の革命的思想でもって急速かつ過激に今の社会を解体しようとしています。

ビジネスの世界ではスピードが命ですが、スピードは人間を疲弊させます。一般的に生物は急激な環境の変化を嫌うからです。実際に多くの人々がスピードに疲労困憊し、辟易しています。学生や若い世代でもそれは同じです。社会の影響や圧力というのは少なからず受けています。今時の小学生が最も欲しい時間は「睡眠」(2位は「友達と過ごす時間」、3位は「ぼんやり過ごす時間」)だそうですが、これは早い段階から塾に通わせる親の影響もあると言われています。みんな疲れているんですよ。だから私はせめて社会構造だけでもゆっくり変化して欲しいと思っています。

民主党になればこのスピード社会が変わるというのは甘い期待だと思います。日本は特にそうですが、本質的に内需よりも外需の方が経済への影響力が強いからです。外国の求める構造とは異なる構造を作りだせば、海外からの需要や投資は減ってますます経済と生活は苦しくなるでしょう。これは避けようのないことです。

自ら自分の首を強く絞めるようなことをしたくないので、私はゆっくり型の改革を求めます。エントロピー増大の法則ではありませんが、どうせ社会は壊れていく運命にあるんですから。訳がわからないままその過程を過ごし同じことを繰り返すよりは、その過程をじっくり眺め観察し、次のサイクルに生かしたいものです。