今後の予想

予想通りの展開になりましたね。これで今後の政治に問題が起きたならば、この選択をした国民の責任ということになります。ここまで意思をはっきりさせたのならば、もはや責任逃れはできません。何が起ころうとも「国民の責任」になります。その覚悟はしておくべきでしょう。私はあらかじめ、その危険性を指摘しておきました。私自身も国民の総体の一部なので、たとえ投票先とは違う政党が政権をとっても選択の責任の共有はしますが、その政党に票を入れた人々(多数派)を痛烈に批判する権利も同時に得たということになります。

さて、今後の予想ですが、
1.民主党による組閣
2.新政権による多数の法律の改正
3.改正に伴う経済・社会の混乱
が順に起こると思います。これが落ち着くまでには少なくとも2年〜3年は必要です。
これからは自民に票を入れた人も民主に票を入れた人も、環境の変化という嵐に耐えなければなりません。これもすべて「国民の責任」です。皆さんは覚悟はできていますか?

そして、しばらくは民主党の独裁政治が続くと思われます。一般的に野党が与党の法案を攻撃する時には法案の理念上の問題を攻撃する手法と、今までの経過と現状に対する責任を問うて法案の問題を指摘する二種類の方法があります。自民政権の時代には民主党は主に後者を用いて攻撃してきましたし、それがかなり有効な攻撃手段になっていました。しかし、民主党政権誕生後しばらくは民主党は「現状の責任は自民党である」という論法を用いて野党自民党からの攻撃をかわす可能性が高く、実質的に民主党外からの法案の吟味は成立しないと思われます。つまり、民主党の独裁政治が行われるということです。

この2、3年の最強期間の中で民主党は自らのアイデンティティを確立するために、数の暴力を用いてかつて自民党が行ってきた政策を片っ端から否定していくでしょう。そうでもしなければ、民主党自民党と同じ、という評価になりかねないからです。よって、法律の改正の嵐が訪れるはずです。多くの人は法律なんて生活に関係ないと思っているでしょうが、実質的に国民生活を守ったり侵しているのは法律です。たくさんの法律が一度に変われば、社会と国民生活は必ず混乱します。これを「改革に伴う痛み」と捉えれるかどうかは、国民の余力と意思の強さ次第です。あなたにはそこまでの余力と意思の強さがありますか?

国政選挙と地方選挙の一番の違いは法律を変えられるかどうかということです。地方選挙で政権が交代しても、行財政に変化はあるでしょうが、法律には変化はありません(条例はありますが大したことない)。社会のシステムは基本的に大きくは変わらないのです。ところが、国政が変わると行財政はもちろんのこと、社会のシステムの根幹をなす法律が劇的に変わります。これは55年体制以降に生まれた多くの国民が体験したことのないことです。

だからこそ、我々は覚悟をしなければなりません。今から起こることは未知の領域です。民主党も一枚岩ではないので、そこまで大きな変化も起こらないかもしれませんが、未知の領域に突入することには変わりありません。十分な準備と覚悟がなければ自らの身を滅ぼすことにもなるでしょう。