輸送機関のエネルギー効率
1人1km運ぶのに必要なエネルギー | 1トン1km運ぶのに必要なエネルギー | |
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鉄道 | 467kJ(100) | 494kJ(100) |
航空機(国内) | 1619kJ(347) | 21586kJ(4370) |
船舶(内航) | 17371kJ(3720) | 528kJ(107) |
バス/営業トラック | 755kJ(162) | 2257kJ(457) |
自家用車・自家用トラック | 2638kJ(564) | 11310kJ(2289) |
括弧内はいずれも鉄道を100とした場合(2005年)
(国土交通省平成19年交通関係エネルギー要覧より)
朝のギョーザ関連の特集でフード・マイレージがどうこうという話題があって、食物輸入が悪いとかそういう短絡的論調になっていました。どこぞの評論家が「航空機や船舶はエネルギー効率が悪いですからね」と言い放っていましたが、この統計を見ればそれが間違いであることが分かります。貨物輸送では船舶は鉄道並みに効率のいい輸送機関です。この統計は内航海運なので、外航海運となると多少のズレは出るかもしれませんが、トラックなどに比べれば格段にマシです(むしろ、CO2排出量から逆推定するに外航海運の方がかなり効率が良い)。中国から日本まで3200kmを輸送しなければならないとテレビで言っていましたが、その殆んどが船舶輸送であることを考えれば、消費するエネルギーはトラック700km分ぐらいにしかなりません。すなわち、広島県の物産を東京にトラック輸送するよりは、中国から輸入する方が輸送エネルギーが低いのです。
そもそもフードマイレージは、距離と重量をかけただけで、輸送機関ごとのエネルギー効率を勘案していません。フードマイレージの考え方に相当な不備があるのは高校生レベルの知識でも十分に分かります。
ちなみにせっかく統計をアップしたので、少しばかり計算を。僕は片道49.3kmを電車で通学していておそらく関西圏では中長距離通学になりますが、これを自動車に換算すると8km足らずにしかなりません。地方で何週間か生活した経験からすると、1日16kmなんてざらです。どこに行くにしても遠いし、車がないと生活できないし。大型スーパーや量販店がある隣町に行くのでも、やっぱり片道5、6kmはありますからね。最近のガソリン価格の値上げで一番悲鳴をあげているのは地方だと思います。いっそ車のいらない都会へいらっしゃい。歓迎しますよ。